地方債に関する調査研究委員会
地方債の発行、消化、流通等に関する諸問題について、毎年度一つのテーマを設け、総務省、地方公共団体、銀行及び証券会社等の専門家並びに学識経験者からなる研究委員会を設置し、調査研究を行っております。
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令和5年度テーマ
地方債市場におけるESG投資、デジタル証券化等の環境変化への対応
内容
SDGs債や脱炭素への関心は、2006年の責任投資原則において、投資意思決定プロセスの観点の一つとしてESGが組み込まれたことを契機に、急速に拡大しています。グリーンボンド原則等のガイドラインも整備され、国際金融機関が中心であったグリーンボンドの発行体は、政府や一般企業、金融機関にも裾野を広げ、本邦の地方団体においても、2017年の東京都によるグリーンボンド起債を契機として、グリーンボンドを中心にSDGs債の起債が大きく増加しています。
他方、デジタル技術の進展に加え、新型コロナウイルス感染症の影響により、デジタル化についても加速度的に進んでいます。とりわけ金融市場では、分散型台帳技術を基盤とした有価証券の性質を持つ電子的なトークン(セキュリティトークン)による、新たな資金調達の試みが事業会社において先行して行われており、将来的に地方債市場へ波及してくることが推測されます。
このような急速な環境変化の中でも、地方団体は安定した財源確保へ向けた主体性が求められることから、資金調達や起債運営等に関して普段から様々な検討を行っておくことが重要であると考えられます。こうした考えのもと、本年度の調査研究委員会では、足許の地方債市場を取り巻く環境の変化について調査を行いました。特に「グリーンウォッシュ」を懸念した規制・ルール強化の動向や、グリーン以外のラベル債、グリーンローン等の広がりについて調査・分析を行いました。また、デジタル証券形式での地方債の起債の可能性について関係法令の改正や地方団体の起債体制、投資家ニーズ等の調査・検討を行いつつ、金利水準が上昇した場合や、デジタル化が波及した際に「小口化」ニーズに対応した資金調達手法として想定される住民参加型市場公募地方債についても調査・分析や検討し、地方団体の起債運営上の実務的な課題等を整理のうえ、提言等を行いました。
報告書
開催状況